靴をデザインする
ファッションの一環として、日常的に多くの人に履かれる靴。
そのような靴を、安全性、機能性に考慮しながら、作るのが靴デザイナーの仕事です。一口に靴デザイナーといっても、ファッション性を重視したハイセンスな靴もあれば、運動靴、革靴など、その種類は多様にあります。
そのため、専門分野もそれぞれに分かれており、学ぶ内容も異なってきます。そこでまずは、自分が将来的にどのような靴をデザインしたいのかを考え、将来のイメージを明確にしておきましょう。そのうえで学ぶべき方向性を決めることをおすすめします。
靴デザイナーに求められる資質
靴デザイナーはファッション性に優れた靴をデザインすればいいというわけではありません。
デザインセンスはもちろん必要ですが、使う人の履き心地、足への負担など、消費者の立場に立った靴をデザインする能力も大切です。
そのためには人間工学など、人体に関する知識も必要になってきます。人間工学とは、人間に負担の少ない物や環境をデザインするために学ぶ学問です。
また、靴の素材も実に多種多様にあるので、素材の特性を理解することが求められます。このように広範囲に及ぶ、知識と製作技術が必要とされるので、地道に多くのことを吸収できる人が向いていると言えます。
靴デザイナーになる方法
前項でも述べたように靴デザイナーになるには、身につけなければならない知識、技術が非常に多くあります。
それらを効率よく学ぶためには、学校に通うことが一番の方法です。学校には、靴デザイナーになるためのカリキュラムが組まれている上に、製作に必要な道具が常備されているので、靴デザイナーを目指す人にとって、これ以上の環境はありません。
また、自分と同じように靴デザイナーを目指す学生とともに学ぶことは、いい刺激になるでしょう。そして、基礎を学んだ後にシューズメーカーやアパレルメーカーに就職するのが一般的であり、一番の近道と言えます。
また、フリーのデザイナーは企業で経験を積んだ後に独立する場合がほとんどです。しかし、学校に通う際に注意しなければならないのが、学校選びです。そこで学校を選ぶ際のポイントをまとめました。
① 学校見学には必ず行き、学校の雰囲気を知る、その際、授業も見学する。
② 卒業生の作品、就職実績を調べ、自分の将来像と照らし合わせる。
③ 在校生、卒業生、講師の話を聞き、多角的な学校調査を行う。
④ 学校の設備、退学者数、課題量など学内情報について調べる。
これらの基準で学校を選べば、大きな失敗はしないでしょう。
①学校見学には必ず行き、学校の雰囲気を知る、その際、授業も見学する。
学校見学は、最も重要です。
なぜなら、学校案内や口コミだけで学校を選んでしまうと、入学後のギャップに苦しみ、やめてしまう人も多いからです。そうならないためにも、学校の雰囲気や、授業風景を見学し、自分の目で見て判断するようにしましょう。
② 卒業生の作品、就職実績を調べ、自分の将来像と照らし合わせる。
自分が学校を卒業した後に、どのような能力が身につくかを知るための方法として有効です。
卒業生の作品は、その生徒が学校で学んだ事の集大成ですので、個人差はありますが、学校を選ぶ際の判断材料になります。
③ 在校生、卒業生、講師の話を聞き、多角的な学校調査を行う。
実際に学校に関わっている人の話を聞くことによって、より学校についてイメージがしやすくなります。
ただし、少数派の意見を鵜呑みにしないように注意してください。あくまでひとつの意見として受け止め、出来るだけ多くの人の話を聞くようにしましょう。
④ 学校の設備、退学者数、課題量など学内情報について調べる。
学内情報については、出来るだけ多くの情報を集めるようにしましょう。
集めた情報をもとに多角的に学校を調べ、比較検討すれば、自分に合った学校が見つかるはずです。
学校で学ぶことがゴールではない
当然ですが、学校で受動的に学ぶだけでは、靴デザイナーになるのは難しいのが現状です。
デザイン・素材以外にも、積極的に他分野の学習を心がけてください。例えば、現在では、健康志向により、健康靴の需要が高まっています。
靴のことだけではなく、世の中の動向に目を向ける事で、見えてくるものがあります。このように日頃からアンテナを張り、専門性を磨けば、靴デザイナーへ近づけるはずです。
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IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。