最近は規制が厳しくなり、射幸心を助成するようなパチンコの製作・販売はできなくなっているようです。そうなると客足が遠のいて数多くあったパチンコ店はどこも経営は以前よりも渋くなっているようです。そうはいってもパチンコ人口はもしかすると増えているのかも知れないと思えるほど、依然として高い人気を保っています。
このパチンコとグラフィックデザイナーとの関係は、二通りあります。そのひとつは2Dや3Dを使うグラフィックデザイナーで、アニメのテクニックも使用します。それはソフトウェアのFlashを使用するグラフィックデザイナーで、さらにほかのソフトウェアもつかいこなします。これはパチンコ台での各種画像とエフェクトのためで、いわばアニメ制作や特殊効果の世界です。
その一方で、全国のパチンコ店は客寄せのための工夫をしていますが、そのひとつが新台入れ替えや、タレント来店などのイベントです。新台の入れ替えは部分的な場合が多いのですが、頻繁におこなわれています。また、バニーガールなどを使ってお客さんに飲み物を配ったりもしています。これらのイベントに欠かせないのが店内外に掲出するポスターやチラシで、これはグラフィックデザイナーが制作をしています。さすがに自店でグラフィックデザイナーを抱えるようなところまではいっていないようですが、パチンコ店とグラフィックデザイナーはポスターという接点があります。
このように見ますと、パチンコとグラフィックデザイナーはパチンコ台のメーカーで働くグラフィックデザイナーと、告知用のポスターを制作するグラフィックデザイナーとに分けることができます。この両方を同時に担当することはありませんが、難しいのはメーカーサイドに属するグラフィックデザイナーでしょう。今のパチンコ台はデジタルの塊ですから、パチンコ台のビジュアルを担当するグラフィックデザイナーはいわば技術者のようなものだと言えるでしょう。
ただしグラフィックデザイナーにはそのビジュアルがでると大当たりになるということは分かっても、そのためのROMがどうなのかは分かりません。その意味ではパチンコもゲームもアニメもそれを制作するグラフィックデザイナーはビジュアルの演出家ではあっても、プログラマ―や原作者ではありません。
したがって、パチンコ台に関係するグラフィックデザイナーはそこに流れる音声や歌を担当するナレーターや歌手と同レベルの演出家の役割を担うことになります。ちなみに、パチンコ店のポスターは入れ替えが頻繁なので、デザイン制作会社にとってパチンコ店は有難いお得意様のようです。
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IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。