人には仕事を通じて、できることがあります。仕事を通じて社会に貢献するというと、いささかオーバーかも知れませんが、仕事は自分のためであると同時に、社会のためでもあります。この観点からグラフィックデザイナーができることと、できないこととは何かを考えてみましょう。
グラフィックデザイナーはその仕事を通じて、多くの人に情報を提供します。情報は多岐にわたり、日々の生活に密着する情報から、グローバルな情報まであります。例をスーパーのチラシにしますと、そのチラシにはその日の特売情報が掲載されていて、それが家計を助けます。チラシに写真などは不要だ、ただ品物の名前と値段だけがあればいい、という声が聞こえそうですが、それでは情報としては不十分なのです。その品物の写真があってはじめてその品物が買い得かどうか分かります。また、家電製品のカタログも同様にいろいろな家電の写真やサイズを示す図面があれば、その製品の実物を想像することができます。
これは一例であり、マンションのチラシなども文字が並んでいるだけではなく、その物件の外観と内部の写真や間取り図があれば、大体のことをイメージできます。そこに地図があれば、チラシを頼りに物件を見に行くことができます。自動車も同じで、スペックだけからはどのようなものかは分かりませんが、写真があれば購買意欲が起きます。スーパーの大根から高級車まで、購買意欲を起こさせるビジュアルを制作するのはグラフィックデザイナーができることです。これにより商店やディラーは品物を売ることができます。品物に関する情報を不特定多数の人に伝える印刷物を制作することで、グラフィックデザイナーは広く社会に貢献することができます。
グラフィックデザイナーができることは、このような生活に密着する情報を伝えること以外に、観光パンフレットではその観光地にお客を誘致する手助けをします。観光ポスターや観光リーフレット、パンフレットを見て、ここへ行ってみたいと言う気になる観光客は多数います。この情報はその観光地を訪れる人とそれを出迎える人の両方に役立つのです。このように見ますとグラフィックデザイナーができることはたくさんあり、それは何らかのかたちで広く社会の役に立っています。
その役目はグラフィックデザイナーだけではなく、印刷物に必要な素材を作るカメラマンや編集のコピーライターなども、社会に役立つことをしています。広告宣伝や広報に携わるグラフィックデザイナーそのほかの人たちは印刷物を通して間接的に社会の役に立つ仕事ができるのです。
これを見ている感覚だと、グラフィックデザイナーにできないこととは、表現と関係のないものです。人に何かを視覚的に伝える時には、ほぼ間違いなくグラフィックデザイナーの出番があると考えて良いでしょう。
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IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。