何事も外から見ると、他人のことが良く思えます。洋の東西を問わずこれは同じで、西洋では、隣の芝生は青く見えると言います。人は外見では分からないもので、質素な服装をしていても懐には100万円の現金を持っている人がいます。そうかと思えば、ぱりっとした服装で、高級ブランドの腕時計をしている紳士の財布の中身は1000円札が1枚などは実際にあることです。
その意味でグラフィックデザイナーの現実、現状を見てみますと、そこにはさまざまな人物像が描けそうです。グラフィックデザイナーとして満足している人、不満だらけの人、成長株としてみんなから注目されているグラフィックデザイナー、辞めればいいのにと陰口を叩かれているグラフィックデザイナーなど、外見とは別の現実があります。
では現実には、グラフィックデザイナーの仕事はどうなのでしょうか。はっきり言って、現状に満足をしているグラフィックデザイナーは居ないでしょう。これはグラフィックデザイナーの待遇が悪いという意味ではなく、人は誰でも現状に満足をしないものなのです。現実と現状は似たようなことで、現実にはまずまずの年収があり、他人からはもてはやされたり一目置かれているグラフィックデザイナーでも、本人はその現状に甘んじるようなことはないようです。これはそのグラフィックデザイナーに向上心があるからです。自分はもっとできるはずだというチャレンジ精神があれば、そのグラフィックデザイナーは現状に満足はしません。
ここまでは、グラフィックデザイナーの良い意味での現実と現状です。実際の大半のグラフィックデザイナーは、どちらかといえば割に合わない職業だと考えているかも知れません。月給が税込みで30万円でも、手取りはかなり少なくなります。それに加えて仕事の時間は残業手当なしで週に40時間、50時間ともなれば、誰でも割に合わない仕事だと思うでしょう。
しかし、そうかと言ってほかの会社に転職すれば残業が減るとは確約することはできませんし、そう簡単に会社を渡り歩くことは現実には不可能です。あまり求人を渡り歩くと、我慢ができない人と思われてしまい、マイナス評価になります。
現状ではグラフィックデザイナーの年収は平均すると300万円から400万円、高いところでは600万円のようです。この数字が妥当かどうかは人により評価が分かれるところですが、残業をそれほどしなくても済むような職場環境にするようにしないとグラフィックデザイナーの多くは現状に不満でしょう。ただしやりがいがある仕事をすれば、そのような不満は帳消しになりそうです。
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IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。