一口でデザイナーと言ってもさまざまで、デザインにはインテリアデザイン、エクステリアデザイン、インダストリアルデザイン、ファッションデザイン、フラワーデザイン、そしてグラフィックデザインなどがあります。このなかで、最初の3つは建築や機械、電気に関係しますから、大学の学部で言えば理工学系になり、次の3つは文系になるでしょう。
文系と言ってもいくつかの学部がありますから、グラフィックデザインであれば芸術学部、美術学部などが考えられます。大学では高校では学べなかった専門分野についての勉強をしますから、グラフィックデザイナーになるのであれば、デザイン学科がある文系の学部がある大学が良いということになります。また、そうでなければ情報やメディア関連の学科が良いでしょう。視点を変えて見てみますと、今のグラフィックデザインは以前とは異なりパソコンを使いますから、その意味では理工系でも役に立つかも知れません。
いずれにしても、グラフィックデザイナーになるのに体育会系でないことは確かだと言えそうですが、これも一概には言えないことで、グラフィックデザイナーとして実務をこなすのには身体が丈夫なことも条件になります。大学でグラフィックデザインを学ぶにしても、コマーシャルベースとは限らないでしょうから、ある意味では大学在学中に身体を鍛えておいて、グラフィックデザインの勉強は大学以外で習得するという考え方もあるでしょう。
こうして見てみますと、グラフィックデザイナーになるためには文系が絶対条件になるとは言い切れないようです。ただし、感性を磨くという点ではやはり文系ということになるでしょう。グラフィックデザイナーはデザインのことだけができればそれで十分ということではありませんが、基本はデザインですから、デザイン学科がある学部での勉強がベターということになります。したがって、文系と言っても一般の大学ではなく、芸術あるいは美術に重点を置いている大学で学ぶことが良いのではないでしょうか。一般大学の文学部などは一見グラフィックデザイナーになるのには良さそうですが、実際にはデザインに関する課目はありません。ただし将来的な目から見ますと、文学部の東洋美術や西洋美術の勉強をしておけば、それがグラフィックデザイナーとして仕事をしているときに役に立つこともあるでしょう。このように考えるとグラフィックデザイナーになるには文系が良いとも言い切れませんし、文系でもどのような学部、学科を専攻するかでは大きな違いが出てきそうです。
文学部=デザイナー向きという説はまことしやかに囁かれていますが、最近では理系からグラフィックデザインを勉強する人、もちろん体育会系から目指す人、はたまた全く違う仕事からの転職というケースもあるので、なりたいという気持ちさえあれば誰にでも門戸が開かれていると考えて良いと思います。
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IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。