技術という言葉を英語にしますとスキル、あるいはテクニックになるでしょう。しばしば言われるのが、スキルがあるとかスキルアップを図るという言葉です。ここで技術とは何かを考えてみますと、日本語では技という言葉を連想します。ではグラフィックデザイナーに必要とされる技術とは一体どのようなものなのかを考えてみましょう。
グラフィックデザイナーの技術と言いますと、例えばパソコンのキーボードを間違えないで素早く叩く指先、マウスのポインターを正確にターゲットに当てる技があります。これに失敗するとパソコンは勝手に暴走したり、予期しない動作をしたり、あるいは知らん顔をします。これは身体的な技術であり、極めて初歩的なものです。
グラフィックデザイナーの技術とは、このようなことは通り越して、いかにしてPhotoshopとかIllustratorという類のソフトウェアを意のままに使いこなせるかでしょう。ソフトウェア自体はパソコンがないと意味をなしませんし、パソコンはソフトウェアが無いとただの入れ物になってしまいます。OSというソフトウェアがあってはじめてパソコンがその威力を発揮するのです。しかし、ソフトウェアが持つ膨大な可能性のすべてを使うことができるのには、その知識が必要です。ソフトウェアの中身は0と1の組み合わせでプログラミングされていて、その指示をだすのは人であり、指示を出す能力が技術なのです。
ソフトウェアの中身の電子データは、数多くあります。
例えばレイアウトされた文字を画面上でセンター合わせにしたい時に、それをマウスやキーボードでおこなうのではなく、パソコンにセンター合わせの指示をすれば、ソフトウェアがたちどころにそれを実施してくれます。一事が万事、このようにソフトウェアが持っている機能をいかにしてパソコンに指示をさせるかがグラフィックデザイナーの技術だと言えます。この技術力が足りないと、画面上の画像データを自分の考え通りに変化させることはできません。はて、この画像を一回り小さくして、右端から左へ移動するのには、どのキーとキーを使えばいいのかということが技術なのです。そのためにはPhotoshopやIllustratorといソフトウェアがどのような機能を持っているかを熟知していなければなりませんし、それを的確にパソコンに指示をする術を知っていなければなりません。
物事は高機能なものほど複雑になりますし、使いかたを知らないとせっかくの高機能も眠ったままになってしまいます。したがって、グラフィックデザイナーの技術とはいかにしてソフトウェアの持つ機能を実際に使いこなせるかという知識とも言えるでしょう。
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IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。