スキルとは技術ですが、グラフィックデザイナーに必要なスキルとはどのようなものかと問われると、答えはさまざまでしょう。しかし、その答を総合すれば行き着くところは、いかにしてPhotoshopやIllustratorというソフトウェアを使いこなして、そこから創造力あふれる作品を生み出せるかどうか、ではないでしょうか。
デザインやレイアウトはビジュアルですから、まずはそのイメージが頭の中に浮かばなければなりません。これがセンスであり感性なのですが、ほかにもアイデアがあります。これらの目に見えないものを、目に見える形にするのがスキルです。そのためには今のパソコンを使う作法では、ソフトウェアの特性と使い方を知らないとビジュアル化ができません。頭の中には絵があるのですが、それを目に見える形にするのは難しいことです。しかし、スキルがあればそれができるのです。
例えば、Illustratorというソフトウェアの大きな特長は、レイアウトの作成が得意なこと、ロゴやアイコンの作成が得意なこと、そして、セル画や版画風のイラストが得意なことです。一方でPhotoshopは、カラー写真をレトロ風にセピア色にしたり、曇り空を紺碧の青空にしたりもできます。余分な映り込みをけすこともできますし、お湯から湯気を出すこともできます。文字で画像を切り抜くのもPhotoshopならではですし、髪の毛を切り抜くこともできます。人の肌色の加工も自由自在ですし、影をつけることもできます。そのほかにもPhotoshopでできることはいくらでもあります。
では、簡単ではないかと言いますと、これがそうではないのです。以上に述べたのはPhotoshopとIllustratorの得意とすることですが、これを実際におこなうのにはその方法を知らなくてはならないのです。この方法を知っていることがスキルになります。
スキルには初級、中級、上級とありますが、上級で行き止まりかというとそうではないようです。それはソフトウェアの応用で、ソフトウェアを騙すスキルもあるのです。騙すという意味は応用ということで、ソフトウェアが持つ本来の機能でそれ以上の効果をあげることです。ここまでくればスキルも本物だと言えそうです。大概は中級程度のスキルがあれば間に合うようですが、上級であるほうが就職には有利なことは当然です。どのようにソフトウェアを使えばこのようなビジュアルが作れるのかというスキルは自分の財産になります。この作品を作るスキルがあるのなら是非そのグラフィックデザイナーを欲しいと言われるように研鑽に励みましょう。
自己PRも大切ですが、最終的にはスキルがあるかどうかは実務をすればすぐに分かることです。
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IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。