パソコンで使用するデータは、基本的にはコンピュータ言語である0と1の組み合わせと言えます。簡単に言いますと、0と1ばかりではなく、さまざまな記号も織り交ぜてコンピュータに指示を与えるのがプログラミングです。このプログラミングはそれを専門とするプログラマが操作しますが、果たしてグラフィックデザイナーはこの知識とスキルが必要なのでしょうか?
実際にグラフィックデザイナーがデザインとレイアウトをする限りでは、特にプログラミングの知識やスキルを必要としません。それはPhotoshopとかIllustratorというソフトウェアが全ておこなってくれるからです。これらのソフトウェアには、すでに数多くのプログラミングがなされていますから、グラフィックデザイナーはそれを必要に応じて呼び出して、指示を与えるだけで良いのです。ただし、このための知識やボタン、キーなどを操作するスキルが必要になります。
例えば、ここにキャッチフレーズがあるとしましょう。それは短い文章ですが、2段になっています。その上段にある文字列と下段にある文字列の頭を揃えたいとしましょう。そのためにカーソルを合わせて文字を動かさなくても、頭揃えという指示をパソコンに送れば、たちどころに2段の文字の頭が揃います。これは一番シンプルな例ですが、ほとんどすべての作業は、その指示をパソコンに伝えるだけでいいのです。また、髪の毛を1本ずつ切り取りたい時にはPhotoshopがそれをしてくれます。
このようにデザインをするという範囲では、グラフィックデザイナーにプログラミングは必要ないのです。ところが、グラフィックデザイナーがそのデザインをインターネットのサイトに乗せようとすると、そのためのコンピュータ言語であるhtmlやcssが必要になります。これはコーディングという作業になりますが、この際にはプログラミング的な知識とスキルが必要になります。UIデザイナーと呼ばれる仕事をする場合も、プログラミングのことを知っているほうが有利になります。
このように、グラフィックデザイナーが印刷物用の電子データを制作する際には、プログラミングのことを知らなくても構いませんが、少し異なるWebデザイナーの仕事をする際にはある程度プログラミングに関する知識とスキルが必要になり、これができればコーダーという職種としても求人があります。したがってグラフィックデザイナーもこれからはプログラミングの勉強をする必要が出てくるかも知れませんし、知っておいて損をするようなことはありません。
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IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。