IT・デザイナー求人サイトのグラフィカルジョブが、デザイナーを目指す方のお役に立つ、業界の情報をお届けします。

グラフィックデザイナーの必需品「素材」

印刷物を制作するためには、その元になる材料が必要になります。これを素材と言い、素材には写真、画像、文章、イラスト、図面、表やグラフなどがあります。ただし、いつもこれらのすべてを使用するようなことはありませんが、基本的に写真と画像、コピーと呼ばれる文章は必要になります。例えばポスターでは商品の写真とその商品の名前や能書きのキャッチなどが素材になります。

パンフレットも観光客誘致のためではその観光地の写真や名産品の写真、そこまでのアクセス情報など、観光ツアーのパンフレットではタイムテーブルの表なども素材になります。これらの素材を集めるのは主に営業スタッフと編集スタッフで、そこから素材がグラフィックデザイナーに渡され、どのような仕様でのパンフレットにするかも指示があります。仕様とは、例えばA4サイズで表紙ともデザイン8ページの中綴じパンフというようなことです。

この仕様と素材をじっくり理解してから、グラフィックデザイナーはパンフレットの構成案を考えるのですが、場合によっては編集スタッフからあらましの手書きラフレイアウトが支給されることがあり、その場合グラフィックデザイナーは半ばDTPオペレーター的な作業をすることになります。この点がグラフィックデザイナーとDTPオペレーター、あるいはDTPデザイナーと混同される理由になるようです。しかし、素材をまるごと支給されて、これでA4サイズ8ページ観音開きのパンフレットを制作して欲しいと言われることもあり、そうなると今度はグラフィックデザイナーには編集の能力が要求されることになります。

このように、グラフィックデザイナーが使用する素材は先述のようなものですが、その素材を適切な位置に置く作業はデザインとレイアウトのセンスとアイデアが必要になりますから、グラフィックデザイナーにはセンスとアイデアが不可欠だと言われるのです。
これは経験がある程度豊かでないとできない作業で、さらにグラフィックデザイナーによっては、この素材以外の写真はないのかとか、ここにキャッチコピーが欲しいなどと逆に営業や編集に注文をつけることもあります。このようなグラフィックデザイナーであれば、社内では一目も二目も置かれる存在になるでしょう。与えられた素材のレイアウトで四苦八苦するようなグラフィックデザイナーは、どちらかと言えばDTPオペレーター的な評価をされかねないでしょう。デザイナーであるからには素材についても一言あるのが有能なグラフィックデザイナーだと言えそうです。

この記事を書いた人

IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。

グラフィカルジョブで「グラフィックデザイナー」の求人を検索する