IT・デザイナー求人サイトのグラフィカルジョブが、デザイナーを目指す方のお役に立つ、業界の情報をお届けします。

大手企業で働くグラフィックデザイナーの日常

印刷物はいろいろで、大きいものは駅などに貼ってあるA全サイズのポスター、その4分の1程度の電車内に吊り下げられる中吊りポスター、電車やバスの車内の上部にはめられている車額と呼ばれるポスターなどがあります。
サイズが小さい印刷物は1枚物のチラシやリーフレット、ページもののパンフレットやカタログ、その他さまざまです。

これらの印刷物で重要視されるのは色合いで、デザイン、レイアウト、コピーなどはもちろん大切ですが、印刷された色が商品や人肌の場合はことのほか重視されます。特に化粧品などの広告の印刷物は出来上がった印刷物の色合いを重視します。色合いは印刷で決まりますが、その前のグラフィックデザイナーの電子データを作る段階から気をつける必要があります。例えば化粧品の広告で人肌をきれいに見せるためには写真のバックの色にも気を配らなければなりません。化粧品に限らず、生鮮食品なども実物同様に新鮮さが感じられなければなりませんし、家電製品や自動車なども実物の色を忠実に印刷物で表す必要があります。

このようなことから、大手の化粧品メーカー、電機メーカー、自動車メーカーなどでは自社の商品の広告宣伝の部署を会社内に置き、有能なグラフィックデザイナーやカメラマンなどが広告部や宣伝部で働いています。
身分は正社員で、仕事は自社製品・商品の広告・宣伝のための印刷物制作です。大手企業ではこのように自社内に有能なグラフィックデザイナーを確保するために求人をしますが、その入社試験は極めて難しいと言えるでしょう。

有名なグラフィックデザイナーの中には、このような大手企業の宣伝部などに在籍し、印刷物をデザインしている人が少なくないようです。この様な人は厳しい入社試験にパスして採用されただけにグラフィックデザイナーとしては優秀であり、さらに実務でスキルアップをします。このクラスのグラフィックデザイナーになりますと販売促進に関する揺るぎないしっかりした自分の考え方を持っていて、デザインや色彩に関する造詣も深く、まさにプロ中のプロ、エリートグラフィックデザイナーと言えるでしょう。

したがって、このようなグラフィックデザイナーともなりますと単なる社員扱いではなく、新製品や新商品を企画する段階からプロジェクトチームの一員になり、会社の経営幹部とマーケテイングを含め広告宣伝に関する意見や考え方を議論し、販売促進のコンセプト作りに参画します。このようなキャリアを積んだグラフィックデザイナーの中には最終的には経営スタッフに昇格する人も居るようですし、大学の講師を務める人も居ます。

この記事を書いた人

IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。

グラフィカルジョブで「グラフィックデザイナー」の求人を検索する