今の社会で働いている人には定年と生涯現役があります。定年とは公務員や会社員が、法律で定められた一定の年齢に達すると義務的にその職場から退くことです。
いわゆる定年退職ですが、退職をしたからと言ってその人がほかの職場で仕事をするぶんには何の問題もありませんし、別の仕事をすることもできます。一方で生涯現役というのは自営業あるいはフリーランサーで、法律的に定年が適用されない人です。
ですから、webデザイナーで正社員としてウェブ制作会社などに勤務している場合の多くはこの定年制が適用されますから、60代ではその同一の職場に勤務することは無理でしょう。ただし最近では定年の年齢も引き上げられましたし、準社員制度や定年延長制度もありますから年齢が60歳のwebデザイナーが現役という例がないわけではありません。
ただし一般論として考えると、60代のwebデザイナーは若い人と肩を並べて同じような仕事をするのは体力的にも頭脳的にも難しいと言えるでしょう。webデザイナーの仕事はかなりのハードワークですし、ITの世界は休まずに進化していますから、新しい技術についていくのには年齢的な限界があります。しかしそうは言ってももちろんこのように断定するわけにはいきません。それは人には体力的にも頭脳的にも個体差があるからです。60歳でも30代の人と同じように元気で頭の柔らかい人はざらにいるのが、今の社会です。
一方で観点を変えてみますと、webデザイナーには経験という財産があります。経験は若いうちからの仕事の積み重ねですが、この積み重なった経験は若いwebデザイナーの仕事に生かすことができます。これが最近増えてきたwebデザイナーとウェブディレクターによる職種分類です。経験積んだ人にはものを見極める目がありますし、難しいことに対面した場合の解決法も持っています。
また指導者として、若い未熟なwebデザイナーを教育する力も持っています。このような経験という財産を生かすことができるのがディレクターという立場です。したがって20代から40代までを現役のwebデザイナーとして働いた人が60代でディレクターになることは可能でしょう。
60代ともなればものを見る目が備わりますし、ディレクターという立場に立てば若いwebデザイナーの作業や成果を第三者的な見地から判断することができますし、適切なアドバイスをすることもできます。このようなことから60歳になって第一線でwebデザイナーの仕事はともかくとして、ウェブディレクターとして働くことは可能だと言えるでしょう。
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IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。