最近では美大や大学をでてから、webデザイナーになる人が増えているようです。美大ではデザイン科がありますし、一般的な大学にも芸術学部、理工学部があります。美大のデザイン科ならデザインについて多くのことを学びます。大学の芸術学部でも色彩学などを学びますし、理工学部の電気・電子関連学部ではコンピュータについての知識が身につきます。これらのことを学んだ人が就職をする先としてウェブ制作会社は近道でしょう。
ただし、美大や大学ではウェブのデザインやコーディングなどについては教えませんから、即戦力になるのは無理ではないかと思われます。たとえ美大でデザインのことを学んでいても、それは基本的な部分であり、実践的なことではないでしょうし、電子工学についてもウェブサイトの作り方を教えているわけではないでしょう。また、よしんば美大や大学でウェブについて学んだとしても、実際のウェブサイト構築にはセンスとアイデアが問われます。学歴が多少は関係する会社もあるのは事実ですが、ウェブでは実力がすべてと言えます。また、美大では電子工学は学ぶことはできませんし、大学の電子工学科ではデザインについては教えていません。
そうなると、美大をでた人はwebデザイナーが必要とする前半部分についてはともかくとして、後半部分については知識やスキルは無いでしょう。大学の電子工学科をでた人はその逆にデザインについては素人同様です。これではwebデザイナーとは言えませんから、そのような人は会社に就職してからの研修で、ウェブについて一から学ぶことになります。美大や大学をでている人は基本的なことは理解していますから、あとはいかにしてお金になるウェブサイトを構築するかということを、就職してから学びます。この点では確かに有利だと言えますが、問題はその人がデザイン的なセンスと実際にウェブサイト構築と向かい合ったときにどの程度のアイデアがでるかです。こればかりは美大や大学では学ぶことはできません。
その意味で考えますと、美大や大学をでていることは就職で有利であるとしても、就職してからが問われることになります。デザインではさすがに美大をでただけのことはある、しかし電気音痴でコーディングとなるとどうにもならないということも考えられます。またhtml5やcss3その他のことはできるが、デザインを任せてみるとセンスが無いということがあるかも知れません。その意味では美大や大学の学歴はwebデザイナーの職業とはほとんど関係はないと言えるでしょう。
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IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。