印刷物は世界中にあります。たとえばブタペストポスターコンテストに日本からグラフィックデザイナーが応募して金賞を受賞するというような例はいくらでもあります。ハンガリーという、一見グラフィックデザイナーとは縁がなさそうな国でも、グラフィックスは盛んなのです。これは裏を返せば、それだけ印刷物への需要が世界のどこでもあるということです。
そこで海外でのグラフィックデザイナー事情ですが、端的に言いますと海外にもグラフィックデザイナーはたくさんいます。特に多いのは、アメリカだと言えるでしょう。そもそも印刷の発祥地であるドイツにも数多くのグラフィックデザイナーはいますし、フランスやスイスにも、スペインにも大勢のグラフィックデザイナーがいます。これは世界中にインターネットが普及しているとは言え、やはり手に取り保管することができる印刷物が生活に密着しているからです。
印刷物の形態は多岐にわたります。少し考えただけでも、ポスター、パンフレット、チラシ、リーフレット、DMなどがありますし、レストランのメニューから割り箸入れや包装紙など、数えればきりがありません。このそれぞれが紙に印刷されていて、その原点はグラフィックデザイナーが制作する電子データなのです。ですから印刷物があるところには必ずグラフィックデザイナーがいます。海外も先述のように広いですから、どこの国にどれだけの数のグラフィックデザイナーがいるかなどという数字をつかむことはできませんが、世界中のどこの国にでもパソコンを操作するグラフィックデザイナーは数多くいます。
そうなると、あとはグラフィックデザイナーの給料やステイタスが考えられますが、一般的に言えそうなのは、グラフィックデザイナーもピンからキリだということです。海外のグラフィックデザイナーのなかには大家もいますし、雑魚もいます。これは日本の場合と同じことです。たとえば日本で年収が1000万円クラスのグラフィックデザイナーもいるのと、海外でのグラフィックデザイナーの年収にさほどの開きはないと考えられます。どこの国でも優秀なグラフィックデザイナーは尊敬されますし、ステイタスも高いのです。いわばグラフィックデザイナーはある意味ではアーチストのような存在でもありますから、国際的なビジュアルコンテストで優勝するようなグラフィックデザイナーは海外にも数多く存在します。
その意味では、グラフィックデザイナーに国境はありませんから、ニュージーランドのグラフィックデザイナーが日本で就職することもあれば、その逆もあり得るのです。
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IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。