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全てのフリーグラフィックデザイナーは個人事業主

会社に勤務している人は自分で事業をしているわけではなく、事業主と契約をして働いています。この会社勤めを辞めて独立をして、フリーのグラフィックデザイナーになると、身分は個人事業主になります。個人が会社のような存在になり、自分で自分の仕事をするわけです。キャバクラのキャバ嬢も、プロ野球の選手も、同じく身分は個人事業主になります。

会社は法人という人格があり、個人事業主の人格は個人ということになります。これは税法上の分け方で、法人も個人事業もおこなう業務自体に変わりはありません。法人も個人も、税法上すべての税金を払わなくてはなりませんが、そのための確定申告では白色申告と青色申告があります。白色申告は大雑把にいくらの収入があり、いくらの支出があったかを自己申告するだけです。ちなみに正式には白色申告という用語はなく、青色申告に対する便宜上の用語です。青色申告とは毎日、毎月、毎年、いくらの収入がり、支払いがいくらかを克明に帳簿に記録し、原則として支払いが仕事に必要だったかどうかを証明すれば、その支払い分の収入が無かったことになります。

この支出を必要経費と言い、必要経費が多いほど収入が少なくなるので、収入に対する所得税をかける金額が減ります。これが節税ですが、個人事業主でも青色申告にすれば、必要経費が認められる分だけ所得税が減りますから、独立してフリーのグラフィックデザイナーになるときには青色申告を申請しましょう。例えば、デザインで必要なパソコンやソフトウェアはすべて必要経費になりますし、クライアントと行った仕事の打ち合わせ時の食事代も、交通費も必要経費になります。

グラフィックデザイナーが独立して、フリーで稼ぐのは結構なことですが、毎日の収入や支払いをずぼらにしていると、年間を通して見た場合、損をしたのか儲かったのかもあいまいになります。生活ができたのだからそれでいい、というものではありません。税金がかかってくるのです。そこできちんと青色の確定申告をすれば、年間の収入がはっきり分かりますから、それによって無駄な支出を改善することもできるでしょう。
とかくフリーになると、お金は自分のものだという気持ちになるものですが、実際には個人事業主という人格があり、その人格がお金を稼ぎ、お金を使っているのです。フリーになったグラフィックデザイナーで税金が支払えないと、社会的に不都合なことが起きてきます。税金は最終的には支払わなければなりませんから、次の年は税金を支払うために仕事をしているというようなことになりかねないのです。
独立してフリーのグラフィックデザイナーになったら、プライベートとそうでない個人がいると思いましょう。

この記事を書いた人

IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。

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