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グラフィックデザイナーの開業方法と手続き、そして極意

グラフィックデザイナーとして、20代でデザイン制作会社あるいは広告代理転職に希望を持って張り切って入社してから約10年。30代になるとそのままその会社で頑張るか、さらに条件が良いところへ転職を図るか、それとも独立をするかなど、さまざまなことを考えるでしょう。
そのどれもが人によりますが、多くの人はそのままかまたは転職をするでしょう。それは独立してフリーランスになるのにはそれなりのリスクが伴うからです。

フリーランスになると、毎月の月給もボーナスも無くなります。あるのは貯金と自分の人脈やコネだけで、それもしっかり貯めこんでいればまだしも、大した貯金もなければ強力に独立を支援してくれる人脈がないとなると、いささか無謀と言わざるを得ません。蓄えは見る見るうちに減ってきます。稼ぎに追いつく貧乏なしで、ともかく稼がなくてはなりません。そこでグラフィックデザイナーで独立して個人事業主ではなく、小さいながらも株式会社を開業するひとについて見ることにします。

まずは、社名と定款を決めなければなりません。社名は余り凝ったものにすると一体何をする会社なのか分からなくなります。会う人ごとに社名を説明するようでは、合理的ではないでしょう。一回聞いただけ、ちらっと見ただけで、デザイン制作会社だと分かる社名が実用的です。また、株式会社自体は今では簡単に設立・開業することはできますが、開業して開店休業ではどうしようもありませんから、グラフィックデザイナーが独立して開業するにはしっかりとスポンサー的なクライアントを確保しておかなければなりません。

しばしばこのようなケースで、クライアントが仕事の面でグラフィックデザイナーに独立をすすめることがあるそうです。それは一見うまい話のようですが、そのクライアントが手を引いてしまうと元も子もなくなります。
特に、企業の広報担当者レベルから独立開業をすすめられると、その担当者が人事異動で配属先が変わった時が縁の切れ目になりかねません。グラフィックデザイナーが独立して開業するには将来的なクライアントの展望と、新規の開拓がなければいけません。また、開業には十分な時間をとり、税務関係のことも勉強しておくことをおすすめします。

ここまでをまとめますと、グラフィックデザイナーが独立して会社を開業する際には、最低でも5年間は当てにできるクライアント、スポンサーを持っていることと、その間に新規開拓をすること、できれば資金的に余裕を持つこと、税務関連の知識を仕入れておくことなどです。この手筈が整わないうちに開業するのは、事情があってどうしてもというのであればともかく、物のはずみで開業するのは考えものだと思います。

この記事を書いた人

IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。

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