グラフィックデザイナーという職業は、特殊サービス業に分類されています。Webデザイナーという言葉は比較的新しいのでまだはっきりしませんが、その業務内容から考えるとやはり、同じ特殊サービス業になります。その理由は、グラフィックデザイナーとWebデザイナーの業務内容がほとんど同じだからです。
この両者に言える共通点は、どちらもがクリエイティブな作業をするという点にあります。今日と明日では同じことをしないのが、グラフィックデザイナーとWebデザイナーの特徴と言えるでしょう。デザインはセンスとアイデアが大きく作用しますから、今日考えていたことと明日考えることは、例え延長線上にあってもどこかに相違点があるものです。これがクリエイティブであり、したがって両者がクリエーターとも呼ばれるのです。
では、グラフィックデザイナーとWebデザイナーではどこが違うのかと言いますと、これは極めて難しく、大雑把に言えばどちらも同じだと言えるでしょう。グラフィックデザイナーもWebデザイナーも、新しいものを創りだすという特徴があります。そこにテクニックやコンセプトの多少の違いは見られても、することは同じなのです。このテクニックやコンセプトの違いがグラフィックデザイナーとWebデザイナーというふたつの呼び方になるのです。グラフィックデザイナーは印刷物を制作するのに適したテクニックとコンセプトを使い、Webデザイナーはインターネットのサイトを制作するのに都合が良いテクニックとコンセプトを使います。
これはデザインをする最終目的が印刷物とサイトという違いがあるためですが、いずれもビジュアルで視覚にアピールするという点では同じですから、その意味ではグラフィックデザイナーもWebデザイナーも同じ特徴を持っていると言えます。
細かい点での特徴を見ますと、グラフィックデザイナーはパソコンというデジタル機器を使用しながらも、アナログ的な感覚がある一方でWebデザイナーは一から十までデジタル的な感覚があることでしょう。
したがって、同じようなビジュアルを制作するのでも、グラフィックデザイナーが平面的な感覚であるのに対してWebデザイナーは2Dや3D、さらには動画的な感覚が求められます。例えばゲームのキャラクターは、どちらかと言えばWebデザイナーの範疇です。また、グラフィックデザイナーが多少アナログ的な感覚でデザインを考えるのに対し、Webデザイナーはあくまでもデジタル的な感覚でのデザインやレイアウトを考えるでしょう。
例えばインターネットにある各種調査のサイトはグラフィックデザイナーが制作するよりもWebデザイナーが制作するほうが、より実際的になりますし、駅貼りのポスターのようなものはWebデザイナー向きではないと言えそうです。
- この記事を書いた人
-
IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。