仕事の種類により働く人が使う道具はさまざまです。こんなものを使うのかという職業もありますし、同じような道具を使う異業種もあります。また、どのような職業にも共通した道具があるかも知れません。そこでグラフィックデザイナーはどのような道具をつかうのかを見てみることにします。
以前のグラフィックデザイナーは鉛筆、色鉛筆、ポスターカラー、クレヨン、消しゴム、時には物差しや定規、コンパスなどの事務用品を使って画用紙などにデザイン案を描いていました。もちろんこれは、今でもおこなわれていますが、一般的にはパソコンを使うグラフィックデザイナーは、画像データや文字データをパソコンの画面に出して、それを動かしたりしてデザインとレイアウトをします。したがって、グラフィックデザイナーの道具はパソコンとスキャナー、プリンターということになります。なお、マウスあるいはペンタブもグラフィックデザイナーの道具になります。
では、これだけでグラフィックデザイナーの道具はほかにはないのかと言いますと、そうではなく、まだあります。例えば文字の級数表があり、これは滅多に使いませんが場合により必要になるでしょう。また、印刷会社から支給される色見本帳と紙見本帳がグラフィックデザイナーには必要になります。これは編集スタッフとも協議をする部分ですが、印刷物の紙をどのような厚さにするか、地色は何色にするかという時点で紙見本帳が必要な道具になります。さらにこれに付随して色見本帳での記号を印刷用に指定しなければなりません。Webデザイナーであればパソコンの画面が印刷物の役目になりますから、紙見本帳も色見本帳も必要は無いのですが印刷物を制作するグラフィックデザイナーには必要な道具と言えます。
これらのほかにグラフィックデザイナーに必要な道具、あるいはグラフィックデザイナーが使う道具はちょっと思い当たりませんが、何かあるでしょうか?
強いて言えばボールペンとメモ用紙は必要な道具で、どのソフトウェアを使っているかとか電子データに関することを印刷会社に知らせなければならないからです。印刷会社はグラフィックデザイナーからの電子データを自社のパソコンで再生し、それを使って製版フィルムを起こします。その際に電子データの詳細が分からないと製版フィルムを起こすことができなくなります。この種の情報がきちんと印刷会社に伝わらず、その電子データのファイルが開けないというトラブルが稀にあるようです。
その意味では筆記用具も、グラフィックデザイナーに必要な道具だと言えるでしょう。
- この記事を書いた人
-
IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。